〜来場御礼〜
第6回いなべの里新そば祭り 開催報告
第6回いなべの里新そば祭りは、2015年11月8日 (日) にいなべ市員弁運動公園において盛況に開催されました。当日は朝からあいにくの雨でしたが6,000人ものそば好きの人びとが訪れ、会場は大変な賑わいでした。新そば祭りには各地から7つのそば打ちグループが出店し、特色を凝らしたそばを提供。市外、県外からたくさんのお客様にお越しいただき、本年の新そば祭りも大盛況に幕を閉じました。
各団体のそばを食べ歩き、テント前で実演されるそば打ちを見学し、そば打ち道具を吟味。名人に質問し、そば打ちを体験。食べるひと、打つひと、作るひと、これから始めるひと、様々方たちがそばへの多様なアプローチを楽しむことができました。
ステージイベント
開会式
9:30~
日沖いなべ市長、種村いなべ市議会産業土木常任副委員長、唐橋一般社団法人全麺協副理事長、箱崎全麺協素人そば打ち段位認定制度全国認定審査員、清水いなべ市そば祭り実行委員会委員長が出席し開会式が行われました。挨拶では、参加への御礼、農業の発展へのそばの振興、たくさんの店舗を回り味比べをして欲しい旨などが述べられました。
そば打ち実演
唐橋名人 10:15~11:30
箱崎名人 13:15~14:30
ステージ上のメインイベント、会津の唐橋名人、神戸の箱崎名人によるそば打ち実演が行われました。
両名人は、10年前に初めていなべ産そば粉を使ってそばを打ってみた時に美味しさに衝撃を受けた。最近は雨の影響か生産量が減ってきているが、常陸秋そばの特徴が良く出ており甘みがあり香りが良いそばができている。雨の中のこの人出はすごいと思うので、そばを楽しんでいただきたい。新そば祭りを継続して欲しい。といったいなべの里の蕎麦へのコメントも交えながら、そば打ちの方法、技術を説明しつつ、そば打ちを進めます。
今回は両名人のそば打ち技術がより良く見えるように、カメラで手元をクローズアップ撮影してステージ横のモニターで放送しました。水回しや延しなど、ステージ下からは見えにくい作業も確認することができたので、そば打ちを趣味にする方たちの参考になったようです。
なお、カメラで撮影したそば打ちの映像は、編集した後に本サイトに掲載する予定でその旨も会場でお伝えしていましたが、機材の不具合のため両名人の実演が録画されていませんでした。お詫び申し上げます。
素人そば打ち名人の味大集合
市内外から7つの団体が出店し、各団体が趣向を凝らした手打ちそばを提供しました。また、今年採れたばかりのいなべ産新そば粉や、プロが使用する本格そば打ち道具の販売も行いました。いずれの店も長蛇の列で早々に売り切れる店も現れました。
ふくいそば打ち愛好会:福井県福井市 (板津明会長)
越前おろしそばとにしんそばの2種類のメニューを提供した『ふくいそば打ち愛好会』。越前おろしそばは、辛味のきいた大根おろし、花ガツオ、ネギに薄味の醤油だしをかけていただく地域独特のそばです。雅な陶器の器にて提供されました。
さらに今年は暖かいにしんそばも提供。甘辛いにしんが温かいそばに合い好評でした。今回は2種類合わせて約810食を提供、完売しました。
ブース前ではふくいそば打ち愛好会の会員によるそば打ち実演も行われ、見る見る間にそばが打ち上がっていく様子を見ることができました。
神戸手打ちそばの会:神戸市 (本間太代表)
いなべ産そば粉も用いる蕎麦屋一孝庵の店主、箱崎名人の指導する『神戸手打ちそばの会』。兵庫県神戸市からの参加です。
今回は温かいかけそばときつねそばの2種類のそばを提供しました。油揚げに浸みたそばつゆが体を温めます。会場では約450食を提供、完売しました。
神戸手打ちそばの会もブース前でそば打ちを実演。見事に切り揃えられた美味しそうなそばを打っていました。
紗羅餐倶楽部丸の内道場:名古屋市 (服部隆塾長)
お隣の愛知県で、いなべ産そば粉も用いた高級手打ちそば店を展開する紗羅餐では、そば打ち教室を主催。教室で学んだ生徒で構成するのが『紗羅餐倶楽部丸の内道場』です。
新そば祭りでは、きのこそば、にしんそば、ざるそばの3種類を提供。いなべ産そば粉を使用したざるそばは、他の店舗では提供していない今回の祭りでは唯一のメニューでした。3種類合計で約600食を提供、完売しました。
宝塚専心会:兵庫県宝塚市 (小林朗子会長)
兵庫県宝塚市で活動する『宝塚専心会』。小林会長にはそばの技術指導でいなべ市蕎麦打ち同好会『雅』もお世話になっています。今回の新そば祭りでは温かいとろろそばとかけそばに加え、7団体のうち唯一のスイーツであるそばもちぜんざいと、そば稲荷を用意。約280食を提供、完売しました。
みえきた手打ちそば同好会『蕎友会』:三重県いなべ市 (坂口正人代表)
昨年に続き2回目の参加となった地元いなべ市の『みえきたそば打ち同好会『蕎友会』』。いなべ産そば粉を用いた海苔を散らした花巻そばと、かけそばの2種類のメニューを提供しました。特に海苔を散らした温かい花巻そばは会場でオンリーワンのメニュー。合わせて約400食を提供、完売しました。
そば塾すゞか:三重県鈴鹿市 (宮崎雄三会長)
いなべ市と同じ鈴鹿山脈の麓のまち、鈴鹿市加佐登地区内に塾を構える「そば塾すゞか』。年間40回以上の行事においてそばを振舞っているそうです。今回の新そば祭りでは肉そばとにしんそばの2種類のメニューを用意しました。特に肉そばは好評で12時頃には完売。合わせて約300食を販売、完売しました。
いなべ市蕎麦打ち同好会『雅』:三重県いなべ市 (清水隆徳会長)
今年採れたいなべ産新そば粉を用いたかけそば、南蛮そば、てんぷらそば、おろし大根そばの4種類のメニューを準備した『いなべ市そば打ち同好会『雅』』。本ホームページの管理者であり、地元いなべ市でいなべ産そばの振興に努める団体です。
昨年は早々に完売となってしまったことから今年は大量にそば粉を準備。前日の夜から会員が手分けして、新そば粉を使ってそば打ちを行いました。
てんぷらそばのかき揚げは、いなべ産の野菜を使い、揚げたてを提供。いなべづくしのそばで、真っ先に完売。大人気のそばでした。
南蛮そばのそばつゆは、いなべの郷土料理のとうがらし汁がベース。とうがらしの辛味を効かせた体が芯から温まる一品です。甘辛いしいたけと辛いつゆで食べるシンプルなそばです。
地元いなべで採れた辛味大根も選択できるおろし大根そばは、わさびやとうがらしとは異なった辛さがそばに合い、こちらも大好評でした。
いなべ市蕎麦打ち同好会『雅』テント前には開店前から長い行列ができ、4種類合わせて合計約700食を提供しました。
いなべ産新そば粉・そば打ち道具販売
いなべ産新そば粉販売
今年採れたばかりの2015年いなべ産新そば粉を『いなべ市蕎麦生産部会』が販売。500グラム入りを40袋、1キログラム入りを30袋、合計50キログラムを用意しましたが、12時前に完売しました。加えて多数の注文を受けており、いなべ産そば粉の人気が伺えました。他にも乾麺を100束、半生めん80箱を売り上げました。
いなべ産そば粉は、市内の農産物直売所いなべっこやふれあいの駅うりぼうで販売される予定です。
プロ御用達! そば打ち道具販売
第5回新そば祭りに続き、今年も福島県会津若松市で本格そば打ち道具を販売する『中村豊蔵商店』が出店。プロも愛用する本格的なそば打ち道具を販売しました。出張販売にもかかわらず、そば打ちを趣味にする方、仕事にする方も満足の品揃えでした。
会場でよく売れたのは、包丁、こま板、コネ鉢、麺棒などの、そば打ちに必須の道具。県外からのお客様もいたそうで、そば祭りの機会にそば打ち道具を求められる方が多かったようです。
いなべ市では11月21日に素人そば打ち初段、二段の段位認定会が開催されます。また、12月には兵庫県三田市の永沢寺そば道場においで三段の段位認定会が開かれます。いなべ市そば打ち同好会『雅』会員もこれから受験するこれらの段位認定会に備え、そば打ち道具を購入しました。
なお、中村豊蔵商店は通信販売も行っています。
その他のそば製品
いなべ市員弁町楚原のカフェ『POPO CAFE』が、いなべ市観光協会のブースでそばの実入りのスコーンを販売。そばの実が爽やかな食感と風味をもたらします。
いなべ市観光協会はいなべ産のお茶を使ったプリン『茶っプリン』を販売しました。
体験イベント
そば打ち体験
10:15~15:00
今までそば打ちを経験したことのない方たちに、手打ちそばの打ち方を教えるそば打ち体験が行われました。講師は新そば祭りに出店している各団体の素人そば打ち段位有段者。参加者の中には、遠くは名古屋市や和歌山県などからお越しいただいた方もおり、参加60組中44組は市外の方でした。会場の員弁運動公園アリーナ (体育館) では、児童から年配の方まで、たくさんの方が初めてのそば打ちを体験しました。
午前開始と午後開始の2回に分かれ、それぞれ30組の参加者がそば打ちに挑戦。500グラムのそば粉に200グラムの小麦粉を混ぜた (ほぼ) 二八そばを手打ちで仕上げます。
2組に対して1人の割合で素人そば打ち有段者を講師として配置。参加者にそば打ちの楽しさが伝わるように説明し、要所要所では見本を示しながら時間をかけてお手伝い。打ち上げたそばはパックして持ち帰り、自宅で茹でて自ら打ったそばを楽しむ趣向です。
2回に分けて行われたそば打ち体験は、午前10時の申込み開始とほぼ同時に申し込みが終了。家族、カップル、親子など、みなさんに楽しそうにそばを打ち体験、満足していただきました。
中には今後もそば打ちを続けて頂けそうな方もおり、地域が目指すそば打ち人口の拡大に期待できそうです。
いなべ市蕎麦打ち同好会『雅』では、そば打ち体験を常時受け付けています。そば打ちに興味がある方、リンク先のページをご覧いただき、いなべ市蕎麦打ち同好会『雅』までご連絡ください。
そば打ち名人Q&A
箱崎名人 10:15~、唐橋名人 13:15~
神戸市で蕎麦屋一孝庵を営む箱崎名人と、会津若松市であいづ桐屋を経営する唐橋名人の東西両そば打ち名人が、そばに関するあらゆる質問に回答しました。
そば打ちの水回しの向き、打ったそばの保存方法、教えてもらう手順にばらつきがあるがどれがよいか、40分でのそば打ちの難しさ、10割蕎麦を打つときのコツなどの技術的な質問が、そば打ちを趣味とする参加者からもたらされました。
また、今年のいなべのそばのできばえ、いなべのそばの品種、子供にそばを食べさせて良いかなどなど、様々な質問が飛び交わされました。
そば早食い大会
12:00~
いなべ産そば粉を使用したそばを5分間で何杯食べれるかを競います。今回は申込者多数のため、抽選で出場者を選択。市内外、愛知県や滋賀県の方も参加し、子供や女性を含む12名が大会に挑みました。
6名ずつ2班に分かれて早食いをスタート。一杯ずつ食べ終わるたびに丼を積み上げていきます。優勝者は一杯160グラムのそばを7杯+50グラムの、合計1,170グラムを呑み込みました。
その他の会場イベント
山口龍華太鼓
9:45~、12:45~
いなべ市藤原町山口地区の住民を中心に構成される、地区の伝統行事の『虫送り』における太鼓の演奏の保存会、『山口龍華太鼓』が今年の新そば祭りに出演。勇壮な太鼓の音が、新そば祭りの会場に響き渡り、祭りに彩りを添えました。
いなべの特産品販売
いなべ市商工会・いなべ市観光協会に加盟する商店等が、いなべの特産品を販売しました。
開催概要
日時 2015年11月8日 (日) 午前9時30分〜午後3時
場所 いなべ市員弁運動公園 (三重県いなべ市員弁町楚原936)
主催 いなべ市そば祭り実行委員会
出店者 ふくいそば打ち愛好会、神戸手打ちそばの会、紗羅餐倶楽部丸の内道場、宝塚専心会、みえきた手打ちそば同好会『蕎友会』、そば塾すゞか、いなべ市蕎麦打ち同好会『雅』、いなべ市蕎麦生産部会、中村豊蔵商店ほか
来場者数 6,000人
後援 全麺協
協賛 いなべ市商工会、いなべ市観光協会
プログラム
9:30 開会式 …ステージ
9:45~15:00 素人そば打ち名人の味大集合、いなべ産そば粉・本格そば打ち道具販売
9:45 山口龍華太鼓 …ステージ
10:15~11:30 そば打ち名人実演 唐橋名人 …ステージ
10:15~15:00 そば打ち体験 …体育館
10:15~11:00 そば打ち名人Q&A 箱崎名人 …コミュニティプラザ2階
12:00~12:40 そば早食い大会 …ステージ
12:45 山口龍華太鼓 …ステージ
13:15~14:30 そば打ち名人実演 箱崎名人 …ステージ
13:15~14:00 そば打ち名人Q&A 唐橋名人 …コミュニティプラザ2階
報道
11月8日 NHKニュース
11月9日 CTYニュース
11月10日 中日新聞 (北勢版)
11月11日 朝日新聞 (三重版)
11月11日 NHKほっとイブニング三重 (津放送局)
掲載、更新履歴
2015年11月14日 掲載